(2)気候変動影響に対する緩和策(温暖化対策)と適応策(熱中症)に係る北海道の取組
北海道経済部 ゼロカーボン推進局 ゼロカーボン戦略課主幹(気候変動適用)深田 実昭 様
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長期観測結果によると、北海道では、平均気温は100年あたり約1.79℃の割合で上昇しています。
また、1時間に30ミリ以上の「バケツをひっくり返したような豪雨」とされる短時間強雨は、最近10年間で最初の10年間と比べて約1.5倍に増加しています。
最深積雪は減少傾向にあり、将来予測では、今後も温暖化対策を行わなかった場合の4度上昇シナリオでは、平均気温は約5℃上昇、短時間強雨の発生件数は20世紀末と比べて約4.6倍、最深積雪は約38%減少すると予測されています。
特に今年は、道内各地で大雨による被害が多く、道東では道内初の線状降水帯が発生するなど、気候変動の影響が顕著に現れました。
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こちらは、熱中症救急搬送者数の将来予測計算の結果です。過去の搬送者数の推移や気温などを含む推計式をもとに、北海道全域での将来予測を行いました。
上段のグラフでは、搬送者数の総数について、将来的な人口減少の影響により、予測値は実績値と比べて低めに出ています。ただし、予測の振れ幅の最大値は、現状を大きく上回る可能性も示されています。
下段のグラフでは、10万人あたりの搬送者数の予測値を示しており、人口減少を考慮した単位当たりの予測値として、年代ごとに2023年の実績値を上回る年が存在すると予測されました。なお、本業務では北海道全域に加え、熱中症警戒アラートの地域区分をベースにした7つの地域区分についてもそれぞれ予測を行っており、地域ごとの結果は道のホームページで公開していますので、ぜひ参考にしてください。
